007 1/35 キングタイガー ラジコン化(2021~) 01

令和3年の年明け早々、タミヤのホームページを見ていたら。
生産休止中だった1/35ラジコン戦車「T-34」が再販されるって。(フルオペじゃない廉価版)
・・・去年(2020)の秋ネットオークションに、生産休止中のタミヤの1/35フルオペレーションRC戦車「パンサーG」が出品されました。
それが欲しくて何度か入札しましたが結局手に入れる事はできませんでした。
パンサーが欲しかったのは1/35キングタイガーのプラモをラジコン化する時に中身をそのまんま移植しようと思っていたからです。
その時のためにタミヤのキットとマスタークラブの金属製可動履帯は購入済みです♪

ただ肝心のフルオペRCタンクシリーズが生産休止中で手に入りません。タミヤに問い合わせても「再販予定はありません」って。なのでタミヤのラジコンキットに代わるものを探していて発見、ゲットしたのがコレ。童友社の「1/35 M1エイブラムス」。コイツもすでに絶版品のようですが、スーパーラジコンに在庫がありました。税込み11,396円。タミヤ同様の機能を搭載して価格は半額以下。値段からしてトイラジ寄りの製品を想像していましたが、外観は塗装も含めて悪くないです。よく見るとパッケージにはあの「小号手」のマークが。そう、これ。あの「トランぺッター」製なんです。

まずは本体と送信機に計12本の電池を入れて動作を確認します。電源ONと同時にエンジンのアイドリング音、左スティックで微速からの前後進。信地旋回は右スティックと同時に、超信地旋回は右スティックだけを左右に操作。砲塔旋回、砲身上下、砲撃リコイルと連動した車体反動とその全ての効果音。さらにウインカー、砲口の赤外線LEDの発光と機関銃の発射音。一応ダメージアクション付きのバトル機能も装備しているようです。砲塔回すとエンジン音が消えたり、動きが少々ギクシャクしてますが値段からすればまずまずか。

さっそく、このRC装置一式をキングタイガーに移植するためにバラしていきます。
が。
子供のころデカいと思っていたキングタイガーも現行の米軍主力戦車と比べるとこんなに小さいっス。
このトランぺッターのラジコン。
タミヤの戦車専用設計のRCユニットと比べると、全て汎用サーボで別々に動かす旧式構造なのでその構成部品がゴチャゴチャとかさ張ります。
これ、本当にキングタイガーに移植できるのか?

まずは仕掛けギッシリの砲塔から

肝心のギアボックス自体は車体に収まりそうなのでとにかく始めてしまいます。
まずは仕掛けが多くて苦戦が予想される砲塔から。
これ、プロポのボタンを押すと発射音とともに砲身がリコイルする仕掛けがありますがその動きが「ピタゴラスイッチ」みたいです。
リコイルアクション用のサーボはポテンショメータで動作角度を制御するタイプではなく指定した方向に回転し続けるものです。
巻貝型のサーボホーン状のパーツが回転することで砲身基部のスプリングの力でこれが後退、さらに前方に押し戻された位置でリミットスイッチによって回転が停止するっていうアナログぶりです。

なのでこのリコイルユニット自体がデカいです。
これを半分もないサイズのポルシェ砲塔に押し込むためのモディファイを始めます。
まず機能はそのままに仕掛け全体をコンパクトにしていきます。
砲身の基部は余計なモールドを全て取り除きアルミパイプとプラバンの組み合わせで小型化します。

さらにリコイルのストロークは「あそび」を無くしてギリギリまで切り詰め、これに合わせてスプリングもややソフトなものに交換します。
電子基板は唯一の空きスペースになる砲身右側に移動、垂直に立ててビス止めしてしまいます。
ちなみに基盤のツマミはサウンドの音量調節です。

次に砲塔の旋回機能を移植します。
砲塔内部から伸びるコードの束がネジレない様に、ココもリミットスイッチで砲塔の回転を左右どちらも180度に規制する仕組みです。
ギアが刻まれたターレットリングにはこのスイッチを押すための突起があり、サーボ側にはこれで作動する左右1個づつのリミットスイッチが取り付けられています。
この全てのパーツを移植しますが、キングタイガーは車体やターレットの幅が狭くてそのままではつきません。
そこでプラバンでアダプターとスペーサーのリングを作って取り付けます。
サーボはスイッチも含めて台座ごと固定したいので、エイブラムスの車体を切断して取り付けベースもそのまま使用します。

さらに砲身を上下させる動きを移植しますが、スペースが無さ過ぎてオリジナル通りの仕掛けは再現できません。
散々悩んだ挙句、砲身とサーボホーンをレバーでつないだシーソー式にしてみました。
砲身基部に作った支点とサーボホーンの中間にプラ材でステーを作ります。
この3点をつなぐレバーを1mm厚のアルミ板から切り出し、加工して取り付けます。
砲身の作動域がちょっと狭い気もしますが、スムーズに動くので良しとします。
ただこのサーボも回り続けるのでプロポのスティック操作中 、砲身は永遠に上下を繰り返します♪ 最後に砲撃時に砲口が光るギミックも移植します。


が、この戦車。
バトルシステムを搭載しているからか、ここに仕込まれた赤外線LEDは赤色でミョーに暗いです。
せっかくなので白色LEDを入手して交換してしまいます。
ネットで購入したLEDチップは0603。
コイツもいまいち暗いので2個をハの字に並べて接着、切込みを入れたビニールパイプの先端に固定してマズルブレーキに仕込みます。
これで砲塔関連の移植作業は全て終わりなので車体側に進みます。

まずはギアボックスの位置決めと固定なんですが、ここでいきなり問題が。
今回ファイナルギア構造までは再現しません。
なのでギアボックスが車体前部と干渉して出力軸を正規の位置にレイアウトできません。
そこでギアボックスのこの部分を切り取ってしまいます。
それでも出力軸に圧入されたピニオンギアが車体に当たってしまいます。
なのでこれは車体側に穴をあけて逃げを作ります。
この穴は後で表面全体に薄い金属板を貼り付けて塞ぎます。

これでギアボックスが収まったので固定しますが、後々のことを考えて脱着式にします。
ギアボックス側面に接着したガイドと車体側のプラバンが噛み合うように位置決めします。
同じくプラバンで組んだパーツにM3のボタンビスを通して車体下部に埋めたナットに締め込みます。

戦車ラジコンの見せ場、サスペンションを作ります

続いていよいよRC戦車の見せ場のひとつ、サスペンションを作っていきます。
構造的にもシンプルな実車同様のトーションバー方式で作ります。
まずキットのスイングアームを加工して、トーションバー用のピアノ線を通しておきます。
(タミヤのキットを選んだのは、この部分の強度がありそうだったからです)
サスペンションの反発力で車体が浮いてしまうとカッコわるいので今回はやや細めの0.5mmピアノ線を使います。

これを車体のピボット穴に通してから先端を折り曲げて位置決めし、プラバンで固定します。
この時スイングアームが下がって反発力が強くなり過ぎない様に気を付けます。
左右のロードホイールの一番前と後ろの四か所は、スイングアームにやや強く角度が付く様にして履帯を装着した時の張力に負けない様にします。

サスアームが完成したらホイール類を組み立てます。
ロードホイールから始めますが内側用と外側用、左右で18個。
そのすべてが2枚重ねで、36枚の円盤のパーティングラインを消さなければなりません。
考えただけでゾッとするので思いついたのがこの方法。
M3の全ネジシャフトに転輪をまとめて通して固定、ドリルで回しながらヤスリを当てます。
内側用の8個の転輪のパーティングラインが10秒でなくなりました♪

起動輪と誘導輪を強化します

次に起動輪を加工します。
まずはキットのパーツを仮組みして履帯を当ててみます。
あれま、履帯の穴とスプロケットの歯の間隔が結構ズレてます。
試しにタミヤキットの予備履帯パーツとマスタークラブの金属履帯を並べてみたら。
マスタークラブの方が0.5~0.6mm間隔が広いです。
そこで、0.5mmのプラバンからリングを切り出してスプロケットの左右パーツに挟みます。

さらにギアボックスの出力軸に固定するためのハブを追加します。ココは重い金属履帯ごと車体を引っ張るトルクが掛かるので、ハブはアルミパイプで頑丈に作ります。キットパーツの穴を開け直してパイプを圧入、瞬着で固定します。出力軸には元々「回り止め」のDカット加工がしてあるので、ここにイモネジで固定するための穴をパイプに開けてネジを切っておきます。ただしそのままでは六角レンチを差し込むスキマがないので、スプロケットパーツにも穴を開けて対策します。

同じく誘導輪も強化します。ココも同様にアルミパイプを圧入して接着します。キャタピラの張り調整用のスイングアームは小さいパーツに大きな負荷がかかるのでアルミ材から切り出して強度を確保します。このアルミパーツにM2のビスを固定して誘導輪の軸にします。軸への固定はナイロンロックナットを使って緩み対策しておきます。

車体への固定はM3の皿ビスを使ってガッチリ締め付けます。なので車体側にもアルミパイプを圧入して接着しておきます。ココも車体内側をナイロンロックナットで固定することで締め付けを加減できる様にします。これで取り付け後はスイングアームをグイッとひねればの張り調整は外部からでも出来るようになりました。

さて。
これでラジコン化のための工作はひと通り終了なので、今回一番の見せ場の「金属可動履帯」の組み立てを始めます。
今から半世紀前、ワタシがまだ小学生なったばかりだった頃。
祖母の家に遊びに行った時に近くの文具店でタミヤの「グレイハウンド」を買ってもらいました。
たしかモーター付きで300円!ワタシが初めて手にしたタミヤ製品でした。
そして今。
同じタミヤ製の戦車に金属の可動キャタピラを履かせて自在に動かせる時がくるとは・・・。

連結ピンのひと手間で履帯組み立てを楽しく♪

履帯(キャタピラ)組み立ての前にいくつかの下準備をしておきます。
まず「連結可動」には欠かせない連結ピンを作ります。
マスタークラブの履帯セットにもこのリンクピン用の針金が小さく巻かれて同梱されているんですが。
材質が硬くて巻きグセがとれないので、線径が同じ0.5mmの真鍮線を別に用意しました。
切り出した真鍮線をピッタリ長さ23mmの樹脂パイプに詰めて、両端をヤスリでキレイに仕上げます。
次にこの片側の先端を1.5mmほどペンチで潰して抜け対策の加工をしておきます。
コレを、予備を含めて200本!作ります。

ポルシェ砲塔搭載型のキングタイガーは生産初期の50輌のみだそうなので、履帯ももちろん初期型を選びます。ただこの初期型履帯。2種類で一組になる小さい方が4ピースになっていてめっちゃ細かいっス!仮組みしてみると、繊細すぎてバリが少しでもあると動きが渋くなります。やれやれ。組み立てる前にすべてのパーツのバリを取り除きます。極小のリンクパーツは1コマに3個、1輌分で270個!このすべてにサンドペーパーをかけます。

ただ元々パーツの精度はイイので、下準備の後の組み立て自体はサクサクと進みます。さらに連結ピン先端を加工しておいたおかげで、組み立て中に瞬着固定の必要がありません。1輌分180コマが約4時間で完成しました。ちなみに完成後に余った履帯パーツは約20組分、成形不良で使えなかったパーツはたったの3個!マスタークラブ、すげぇ。金属履帯の組み立てがクセになりそうです。

ラジコンとして動かすにはまだ足りない部分がありますが、車体を仮組みして完成した金属履帯を履かせてみます。
この状態で車輛重量は約460g。
地面に置いただけでサスペンションが少し沈みます。
車高もイメージ通りになりました。

中国GAONENG(高能)製リポバッテリー

元のエイブラムスの電源は単4電池4本の6V。
これを電池ボックスごと流用したかったんですが、とてもそんなスペースは残されていません。
そこで、ドローン用のリポバッテリーを用意して試してみます。
ワタシ愛用の信頼のブランド、中国はガオネン(高能)製の2セル350mAhです。
これを車輛後方右側に縦積みします。
砲塔旋回用サーボが車輛後方のセンターにあるので、このバッテリーサイズでもわりとギリでした。
さっそく充電、接続してテスト走行してみます。

入力電圧が上がってしまうのが心配でしたが、とりあえず問題なく動作しています。
ただ電圧が上がった事で走行速度がミョーに速くなってしまいます。
実車は70tもあるキングタイガーは超ゆっくり発進できないとトイラジ感全開でカッコわるいので対策を考えます。
ハイボルテージ以外の受信機やサーボにリポ2セルを繋ぐ時にやる(らしい)ダイオードを使った方法にトライ。
電流値とか良く分からないので、テキトーに4007二個をスイッチコードの途中に入れて試してみます。

う~ん、なんかイマイチだな。
モーターの回転は落ちてるみたいですが・・・。
信号をちゃんと処理できてないみたいで動作が不安定です。
スティックから指を離してもすぐに止まらなかったり。
なのでこの方法はさっさとヤメて、ダメ元で次の対策を。
以前ミニ四駆用に2個セットで買った中国製スピードコントローラーの余り。
コイツを同じく電源コードの途中に入れて試してみます。可変ボリュームを絞り過ぎなければまずまずの動作が出来るので一旦この仕様で次に進みます。

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