002 ayk SUPER TRAIL

「栗原模型」閉店セールでスペアパーツを格安で大量に入手。

これがオークションでGETした時の状態。この車はバギーチャンプを追う形で発売されずっと気になってはいましたが手に入れるつもりはありませんでした。ところが数年前、厚木の「栗原模型」閉店セールでこの車のスペアパーツを格安で大量に入手した為、本体を購入しました。(順番が逆?)
「それなりに遊んだ後、大事にしまっておいた」という感じで、かなりの使用感があります。メカボックスの蓋、スピコンが欠品していますがキットの元箱も有り、レストアベースとしてはまずまずのコンディションです。
回転部や躍動部が全体に磨耗していて各部にガタが出てます。ダンパーエンドのゴムブッシュは全て脱落していました。例によって写真撮りながら全バラします。
ダンパー内には25年前のオイル(とゴミ)が僅かに残ってました。このお陰でシャフトに致命的な錆は出てないのでOリング以外の全てのパーツをこのまま使います。
油汚れが酷いので、金属パーツはラッカーシンナーにしばらく浸けておきます。小さいパーツにはグンゼ産業のスペアボトルを使います。(もともと耐溶剤ビンなので便利) 汚れの度合いでボトルを分けるとシンナーの再利用がしやすいです。
同じく大きめのパーツは塗料用の密閉缶を使います。気長に一週間ほど浸けておけば大抵の油汚れは落ちるでしょう。取り出す時にワイヤーブラシで擦れば完璧です。
パーツを取り出して乾燥させます。後はワイヤーブラシやコンパウンドで磨いていきます。
メタルブッシュもボールベアリングに交換します。ストックの中から探してみましたが1個足りません。残念、「ラジ天」行くか。
挽き物パーツはこんなドリルに咥えてコンパウンドで磨きます。因みにこのドリル、ダイアルで無段階スピード調節が出来ますが何用なのかは知りません(!)
棒状のパーツは全てこれで磨きます。表面の腐食が酷いパーツはウエスではなく棒ヤスリを当てて、一皮削ってしまいます。
ダンパーを組み立てます。左の黒いOリングがオリジナルです。輪が広がり細く硬くなっているので交換します。右のヨコモ製に入れ替えます。
スプリングの錆が落ち切っていませんがひとまずオーバーホール完了。ピストンとシリンダーのクリアランスがやや大きかったので、オイルはちょっと硬めの♯350を入れました。
次はギアボックスです。コイツもチャンプ同様デフ機能はありません! 各ギアはそれなりに磨耗してます。青柳「金属工業」だけあって、これでもかってぐらい金属製です(笑) ayk青柳金属工業がいまだに根強い人気を持つ理由のひとつでしょう。
べベルギアはどちらもスチール製で真鍮ギアよりも減りが激しいです。どうもここの精度が悪く、バックラッシュが大きい のが原因のようです。この時代、我々一般ユーザーはシムを挟んでクリアランスを微調整するなんて知識は無かったので、加工精度がモロに性能を左右してましたね。コイツも大べベル側にシムを噛ませばまだいけそうなので交換はしません。
タイヤ、ホイールは瞬着ではなく自然に貼り付いたようです。タイヤがちぎれない様に丁寧に剥がします。こびりついた泥の色がホイールに染み付いています。構造はタミヤを踏襲して3ピースの組み立て式。
タイヤは洗浄、乾燥後アーマオールで全体を拭いておきます。タイヤ表面には無数の細かいヒビがあり実用は難しそうです。ただしサイズ的にはタミヤ製が流用出来そうなので再販グラホあたりを使いましょう。
一通りのクリーニングを済ませ組み立てます。ダンパーエンドのゴムブッシュにいい代替品が見つからないので、付いていません。そーいえばステアリングクランクも欠品していました。スペアの新品がありますが、もったいないので付けてません。(何の為のスペアだよ!) FRPの色やけがすごいので、そのうちコレを複製したら新品クランク付けよ。
リア周り。こちらもダンパーのゴムなし。前後サスともに幾つかパーツ作れば「トレッドは拡がる?」・・・とか。「デフとスリッパー付けるのは意外と大変?」 ・・・とか。いやいや、コイツはノーマルでいいでしょ。
シャーシ下面は走行時に撥ね上げた砂や小石によってサンドブラスト状態でした。アルミ(ジュラルミン)板製のパーツはそのうち複製して交換しますか。(カーボンにしちゃってもカッコイイかも)
ハイ、レストア完了。ボディーは塗装を丁寧に剥がし、カットラインを整えてあります。表面にそれなりの傷が多数ありますが、大きな割れや変形もなく再塗装が楽しみです。たまたま手に入れたパーツを生かそうとGETした車でしたが、結局新品パーツは使いませんでした。
これが「栗原模型」で購入したパーツ。ギアボックスや前後サスアーム、ナックルやアクスルハブ等、主要パーツは大体揃ってます。そのうちビンテージカーレースにでも出た時用にとっておきましょう。
おまけ。近藤化学の「RM-7リミテッドII」。これはオークションでGETしたジャンク品です。中身を現行の小型ESCにそっくり入れ替えてこの車に使おうかな、と。雰囲気出るもんね。
もうひとつおまけ。あの「伝説」のモーター。「GZ1200R」とパーツ。削り出しのエンドベル、ブラシガイドやスキュードローター等、確かに今見ても意欲的な構成です。ブラシガイドのキャップになる袋ナットの表面には「ayk」の刻印が。これもこの車に積んでディスプレイしよ。
この2個はある模型屋が転業する際、廃棄の為に店先に置いていた荷物の中にありました。コミュの状態や配線の痕がないところから多分未使用品でしょう。「全部持って行ってくれるなら」という条件でタダで譲ってもらいました。この荷物の中にはまだまだ沢山の「お宝」が・・・。(もちろん不要な品はキチンと廃却処分しました)
レストア編はこれで終了。次はボディー塗装&カスタム(?)、実走編へ。