004 PB DIAMOND

これだけの逸品がなんと、たったの1,000円で売り場に吊ってありました!

これがゲットした時の状態。いつもの中古コーナーで。欠品はダンパー、タイロッドぐらい。各ピロボールはスチール製で全て真っ赤でサビサビ。タイヤはカサカサボロボロなので貼り直します。タンクキャップのパッキンもダメでした。が、パーツの変形や破損もなくレストアベースの車体としてはかなり優秀です。
シャーシ裏面も前後に多少の傷があるのみ。各ギアやベルトの状態からみても、ほんの数タンク走行しただけでしょう。(ただ、アルミ材はアルマイト加工されていないようで全体にまんべんなく腐食してます。) しかーし!! これだけの逸品がなんと、たったの1,000円で売り場に吊ってありました! そりゃーもうっ、ソッコーゲット!!
リア周り。 バルクヘッド、上下サスアーム、アップライト、ダンパーステー全てアルミ製。スタビのマウントは樹脂パーツ。デフはリジッド。
同じく前方から。 板材をくり抜いたサスアームに比べ、アップライトは複雑なフライス加工で出来てます。ここにナイロン製のボールシートが入ります。ブレーキディスクはFRP製。
フロントサス。 こちらもほぼアルミの全金属製。赤い所が鉄なので分かりやすいでしょ(笑)。 アッパーアームピンの角度調整やキャスター角の調整も出来ます。
同じく下から。 リアのドライブシャフトがスチールなのに対しフロントはアルミになっています。デフはリジッド(スプール?) ロアサスピンに二巻きのスプリングが見えます。(左右組み間違えてます)

この車、絶対オール金属にコダわってムキになってると思うんですけど。

早速レストア開始。まず恒例の全バラから始めます。アルミ、樹脂等材質ごとに分けておきます。ワタシは組み立て時にパーツの方向等忘れるので分解しながらデジカメで写真を撮ります。(これ、絶対オススメ)
最近のRCキットでは防錆処理無しのスチールパーツを使う事はまずないと思いますがこの車、削りっぱの鉄パーツを結構使ってます。で、真っ赤っかです。(笑) KURE工業の「ラストリムーバー」に浸して錆を分解します。(10分ぐらい)
これが液に浸けて取り出しただけの状態。錆はほぼ完全に分解されています。(錆を剥がすのではなく溶かすようです。使用後の液も透明のままです。)
ジャーン! 磨くとこうなります。きれいになったでしょ。残念ながらサスピン一本に微妙な曲がりがあったのでここで修正しておきます。因みにこの写真のパーツだけでも結構な重量です。(数点を除いて全て鉄製です)
ベアリングも油とゴミで汚れてます。ゴリゴリはないですが、ネットリと回ります。英国製品なのでミリ規格ですが、あまり見かけないサイズもあります。
洗浄・脱脂した後、注油しておきます。因みにワタシはベアリングにはトリニティーの「ロイヤルオイル」を使っています。(89年にサンディエゴの「HOBBY SHOCK」で買ったヤツがまだ半分残ってます・・・。腐ってないよね?)
樹脂パーツも中性洗剤で洗浄します。ナイロン製のボールシート等の汚れはラッカー系の溶剤で拭き取ります。乾燥後アーマオール浸け。これで多少柔軟性が戻ります。
今回オールアルミシャーシという事もあってビスもニフテックのアロイキャップを使うことにしました。ただしアルミパーツに使うときはカジリ防止にグリス等の油を少々。食い付いてしまったアルミビスは悲惨な結果を招きます。
こちらは磨き終わったアルミパーツ。腐食の進んでいる物もありますが、まあそれほどムキにならずに。
2スピードユニット。スパーもまだまだ使えそう。
で、メインシャーシも磨きます! ここはちょっと腐食が酷かったので合板にシャーシを貼り付け、当て板に貼った耐水ペーパー ♯360からガシガシ研ぎました。
表も磨きます! 腐食のザラザラが無くなるまで、ひたすら磨きます。最後はコンパウンドで「磨き傷」が消えるまで。のつもりでしたが・・・・もう、無理。「どーせまた腐食するしっ・・・って!?」 ちっと中途半端で終了。
タイヤも剥がしてしまいます。両面テープは粘着剤がガビガビになってホイールに残り、本体の布地だけがミイラの包帯みたいになって剥がれます。
固まった粘着剤をナイフやヘラで根気よくゴリゴリやります。大体剥がしたら最後はクリーナーできれいにします。
で、一応完成。とりあえずダンパーを何とかしないと。タイヤは現行品が問題無く使えるでしょう。
反対側。タンクのパッキンも何とかなるでしょう。ホイールハブに現行車との互換性が無いのでとりあえずこの1セットを大事にしましょう。
フロントサス周り。スプリングテンションはシャーシ裏側からセットビスで調整するタイプ。ホイールの固定はフツーの六角ボルトでアクスルシャフトに締め付けます。
アップライト外側からねじ込むナイロン製のボールシートが現行車のように六角穴ではなくマイナススクリュー風の浅い溝が切ってあります。このパーツ、かなりキツいのでマイナス溝を舐めてしまいそう、ってかすでに半分ぐらい舐めてた。なので、最後まで締めてません。
リアサス周り。ホイールの固定はフロントの鉄ボルト(!) に比べ、リアは一般的なワンタッチ式です。フロント同様ナックルのボールシートがキツいので締めきってません。スタビバー先端とロアサスアームを繋ぐ樹脂パーツがショボくてちぎれそうなのでボールは抜いてあります。
リアサスアームはヒンジピンを通した物をバルクヘッドの溝にはめてワッシャーとビスでピンの端を押さえるスタイル。この車、絶対オール金属にコダわってムキになってると思うんですけど。ダンパーステーなんてフツーにFRPとかの方がイイでしょ。アルミ、曲がるし。
リアのボディーマウントのピンが何故か切断されています。どうやってボディーを固定してたんでしょう? ベルトの取り回しはエンジンのバックプレート側をセンターベルトが通る最近のレイアウトではありません。プルスタータ-付きエンジン対応モデルによく見られたタイプ。
バルクヘッドとアッパーデッキを繋ぐトルクロッドはタミヤのターンバックルとヨコモのボールエンドで追加してます。プーリー間にステフナー入れるのは難しそう?
これでPBダイヤモンドのレストアはひとまず終了っ! 昔好きだった1/8用スティングレーや512BBのボディーをオークションで捜してます。GET出来たらバッチリ塗装してコイツに載せましょう!